胃腸炎(嘔吐下痢症)
- 2022年4月26日
- 病気のこと
胃腸炎(嘔吐下痢症)
おもにウイルス感染によっておこります。冬場に流行するロタウイルスやノロウイルスによるウイルス性胃腸炎が有名です。嘔吐、下痢が主な症状ですが、頭痛、発熱、腹痛、食欲低下、疲労感などさまざまな症状が起こりえます。多くの胃腸炎には特効薬がありません。ウイルス性胃腸炎の場合、抗生剤はかえって下痢をひどくする可能性があります。
治療は脱水をさけるための支持療法となります。もっとも大切なことは水分をとることです。コツは少量を小分けにして与えることです。(たとえばスプーン1杯、ペットボトルのキャップ1杯などで数分おきに様子をみながら与える。)水分だけでなく、糖分、塩分の補給も大切ですので市販のイオン水が適しています。水分がとれるようになったら、軟らかいものや口当たりのよいものを与えるとよいでしょう。また、吐き気止めや熱さましなど症状に応じた処方薬を追加することがあります。いずれも特効薬ではなく、お子様の症状を和らげるために使います。
数日でよくなることが多いですが、おしっこが全くでない、ぐったりしている場合には小児科を受診してください。
ポイント
- 手をよく洗いましょう。
(特にトイレのあとには必ず手を洗ってください。) - まずは水分摂取を心がけ、その後固形のものを食べましょう。
- 嘔吐や下痢が続き、元気がなかったら小児科を受診してください。
- 嘔吐のみが続く場合は他の病気の可能性があります。小児科を受診してください。
- 血便がでるようなら小児科を受診してください。
- 保育園(幼稚園、小学校)から許可書をもらってください。
- 嘔吐、下痢がおさまるまでは自宅安静です。
- おくすり(特に抗生剤など)は自己判断で内服せず、医師に確認してください。
- 吐物の消毒には次亜塩素酸がおすすめです。